Essay

エッセイ・連載

館長エッセイ

2021- 館長 篭橋義朗

「笑顔の劇場」をさらに

可児市文化創造センターala 館長 篭橋義朗   春の陽光に誘われて近隣の保育園のちびっ子たちが水と緑の広場で歓声を上げ、走り回っています。イベントの有無にかかわらず訪れてくれる子ども連れのファミリー...

「昭和」は遠くなりにけり

可児市文化創造センターala 館長 篭橋義朗  3月20日に倍賞千恵子のコンサートを開催します。今回はこの公演の企画意図を記したいと思います。  私たちが若い頃よく聞いたフレーズに「明治は遠くなりにけ...

永遠に続く文化創造活動

可児市文化創造センターala 館長 篭橋義朗  12月を迎え令和6年の幕が閉じようとしています。今年は1月1日の能登半島地震に始まり、追い打ちをかけるように9月に見舞われた能登半島豪雨と、能登は今も復...

文化芸術の秋です。

可児市文化創造センターala 館長 篭橋義朗  酷暑の夏を乗り切り、ようやく空が澄み清々しい空気を感じる頃となりました。確実に季節は巡り、実りの秋を迎えました。目まぐるしく変化し先の見えない世の中にあ...

文化芸術鑑賞だけを経営目的にはしない

可児市文化創造センターala 館長 篭橋義朗  令和5年度はコロナ禍もようやく収束し、私たちの任務として、まずはコロナ禍以前の経営状態に戻す活動の年となりました。令和5年度は来館者数においてはまだまだ...

衛紀生エッセイ

2021- 「人間の家」の劇場経営をナビゲートする。

第22回 「欲望」をコントロールできない人間が不幸を世界に撒き散らしている。―選挙の季節に考えて、思いをめぐらせたこと。

可児市文化創造センターala シニアアドバイザー 衛 紀生 遅くとも昨年11月には出版する心積もりで進めていた『人間の安全保障として文化芸術―人間の家・その創造的アーツマーケティング』が、編集サイドの...

第20回 「芸術経営の専門家が不在」の指摘で、35年間を振り返る―芸術系大学の「アーツマネジメント教育」の偏向について。

可児市文化創造センターala シニアアドバイザー 衛 紀生 1990年3月に、政府拠出の541億円と民間からの寄付金132億円からなる673億円を原資として、その運用益によって、芸術家及び芸術団体が行...

第19回 「エンゲル係数」

可児市文化創造センターala シニアアドバイザー 衛 紀生 7月半ばに上梓を予定していている2年半をかけて書き下ろした可児市文化創造センターalaの経営の経緯をたどった『人間の安全保障としての芸術文化...

連載「公共劇場」へ舵を切る 館長VS局長(衛紀生)

館長 衛紀生

第85回 「ノアの箱舟」は何処にある。

可児市文化創造センターala館長兼劇場総監督  衛 紀生 以前から問題のあった歯と歯茎が2月末に口腔崩壊をして、日英共同制作『野兎たち/Missing People』の英国・リーズ公演には薄めに作った...

第82回 記憶に残る海外での食事は数えるほどしかない。

可児市文化創造センターala館長兼劇場総監督  衛 紀生 アーラの常勤館長に就任した翌年の2009年からアプローチを始めて、2015年4月21日に提携契約を結んだリーズ・プレイハウス(当時ウエストヨー...

第81回 日本社会の分断化を象徴する南青山の出来事。

可児市文化創造センターala館長兼劇場総監督  衛 紀生 フジテレビの『笑っていいとも』はタモリさんの巧みな差配で長寿番組の代表格だったが、その前の「笑ってる場合ですよ」を憶えているだろうか。異曲同工...

連載「公共劇場」へ舵を切る 館長VS局長

事務局長

第83回 「ロケット アーラ」 発射

可児市文化創造センターala 事務局長 遠藤文彦 「ロケットを飛ばすんだ」「3段ロケットを!」 それは、2009年6月、今から10年前の防災訓練の後でした。 静まり返った休館のアーラ、地下の映像シアタ...

第85回 アーラを未来につなげる

可児市文化創造センターala 事務局長 遠藤文彦早いもので、私がアーラに戻って1年が過ぎ、2度目の春となりました。 今年の春は例年と違い、新型コロナウイルス感染症により、私たちがかつて経験したことがな...

第84回 館長のバラ

可児市文化創造センターala 事務局長 遠藤文彦季節は変わり、10月。すっかり秋になり、とても過ごしやすくなりました。行楽の秋、どこかに出かけてみたくなりますね。ところで、可児市の花は「さつき」と「バ...

第81回 1年で消えた「東美濃」ナンバープレート導入構想

可児市文化創造センターala 事務局長 山口和己 昨年10月、東濃5市と可児市及び御嵩町の6市1町の行政や商工関係団体は、「東美濃ナンバー実現協議会」を発足させました。これは、中津川市に駅が予定されて...

第80回 「クールシェアスポット」としてのアーラ

可児市文化創造センターala 事務局長 山口和己 日本列島が猛烈な暑さに見舞われているこの夏、8月3日には名古屋市においてとうとう1890年(明治23年)の観測開始以降最高の40.3度を記録してしまい...

館長エッセイ

2007-2020 館長 衛紀生

第212回 エッセンシャルワーカーとしての文化芸術「社会的処方箋活動」の実践  -戦略的アーツマーケティング(CSV)で文化芸術の社会包摂機能を解き放つ。

可児市文化創造センターala 館長兼劇場総監督 衛 紀生 【文化芸術は不要不急か?】 今回の館長エッセイの標題は、文化庁の「文化芸術収益力強化事業(公募3)」にアプライした際の事業名です。昨年暮れも押...

第210回 コロナ禍で焙り出された「不完全な社会」から「未来」を創造する - コロナ禍での制約で、さらなる顧客志向の「劇場経営」を考える。(承前)

可児市文化創造センターala 館長兼劇場総監督 衛 紀生 「有事下の緊急時」こそ顧客志向に特化する劇場経営を。 劇場と文化芸術の危機管理について、私は1995年2月の世界劇場会議国際フォーラムで次のよ...

第209回 コロナ禍で焙り出された「不完全な社会」から「未来」を創造する ― 文化芸術と劇場音楽堂等の諸機能を「いのちのルネサンス」へ向かわせる。(下)

可児市文化創造センターala 館長兼劇場総監督 衛 紀生 私はたびたび「いまだけ、金だけ、自分だけ」と、世界中を覆って、人々に感染している「ウイルス」である新自由主義的な経済思想に侵された人間の利己的...

「集客から創客へ 回復の時代のアーツマーケティング」

2008.05.28 - 2008.07.23 連載

最終章 公共文化施設の未来をデザインする。(2)

文化や芸術への行政の取り組みは、行政の側の物質的・財政的・恩恵的余裕(カネ)と、住民側ののんびりとした余暇(ヒマ)があってのもの、という先入観は行政にも住民にも根強く、いかにも手ごわいのである。 (中...

最終章 公共文化施設の未来をデザインする。(1)

公共劇場・ホールや美術館、スポーツ施設などは、あくまでも政策目的を達成するための「手段」であって、むろん設置自体が政策目的では決してありません。そうあってはいけないと思います。地域の社会福祉政策目的、...

創客の劇場経営 〈人間〉を中心に捉えるマーケティング

2010.07.17 - 2011.07.16 連載

第七章 High-touch Marketingが「創客」を進める。

コミュニケーションは、話す方が主導するように思われがちだが、聞く方がその成立に大きく関与している。コミュニケーションは、双方向でありながらも、「共感」することで成立する人間関係の作法だからだ。マーケテ...

第六章「共有地」としての地域劇場は何処にあるのか。

公共性は、同一性によってではなく相互性によって媒介される「共同性」である。各人それぞれに現われるものが言葉において互いに交換されるかぎりで、この「共同性」(共通世界のリアリティ)は人びとの間に形成され...

第五章「創客」は誤解されている。

素晴らしいパフォーマンスを作るものは何か、というのはよく聞かれる質問だが、この質問は翻って言えば、素晴らしい観客を創るものは何か、ということである。 (P・コトラー&J・S・バーンスタイン『S...

第四章 どんな鳥だって、想像力よりは高く飛べない。

「マーケティングは、長いあいだ、人々の物質的福祉の向上をそのねらいとしてきました。しかし、今日では、人々の社会的・文化的福祉の改善という責任も果たさなければならないのです。大変皮肉なことには、物質的進...

第三章 ベス・チャトーの「奇跡の庭」のように。

「マーケティングとは、複数の当事者が相互に関わり合い、対話を通じて新しい価値を作り出し、ともに目的を達成し、かつ相互の変化と再組織を推進していく、継続的・螺旋状のプロセスをいう」(井関利明 ...