Report
ala まち元気プロジェクトレポート
大型市民参加事業第13弾 オーケストラで踊ろう!「裁&判」
2024 年 03 月 03 日 (日)

市民ダンサーとオーケストラによる壮大なアンサンブル
9才から80才までの48人の市民ダンサーがドヴォルザークの交響曲第8番で表現した裁判ダンス、「オーケストラで踊ろう!裁&判」。3ヶ月間の稽古を経て、1000人を超えるお客様に見守られ本番を終えました。
コンテンポラリーダンスとクラシック音楽が融合したこの市民参加の舞台は、いろんなものをお客様と舞台に立った参加者に届けてくれたと思っています。
コンテンポラリーダンスの自由で創造的な表現の力、生のオーケストラが奏でるアンサンブルによる音による世界観、そして2つが組み合わさるとこでゼロから生まれる新たな芸術。クラシック音楽を全身で感じ、ダンスで表現した3か月間。参加者にとって一生忘れられない体験になったに違いありません。このドヴォ8が聴こえたら体が動くでしょうし、頭の中にシーンのイメージが湧いてきます。そしてともに切磋琢磨したメンバーの顔が思い出されると思います。
稽古中にはいろんなことがありました・・・。稽古が始まって1ヶ月間、スムーズに稽古場に入れない子、この子は稽古を楽しんでくれているのだろうかと疑問に思う子、いろんな子がいました。そんな中、長年この企画に参加している大人の方が場の空気をやわらげてくれたり、そんな子たちに大丈夫だよと声をかけてくれたり、自己責任にせず支えてくれました。
大人の方でも途中、心身のバランスを崩してしまう方もいました。それもそのはずで、参加者の皆さんは、日々の仕事、子育てで忙しい中で参加してくれていたり、東京や大阪、名古屋に住みながら地元の可児でのこの企画に熱い想いを持って通ってくれた方や、人付き合いに自身が持てていな方など、あげればキリがないですが、それぞれが日常への不可を覚悟で人生の一部の時間をこの企画に費やし挑戦してくれました。

参加者同士で悩みを聞いてあげたり、休んだ方の分を代役して、来たときに教えてくれたり、お互いの振りやポジションを話し合う姿が稽古場にあり、本番に向かって総力戦で臨むことができました。結果的に、出たいと思って参加してくれた方々は本番のステージに立つことができ、本番をやり切ってくれました。自分自身に挑戦した達成感と、共に頑張った仲間たちの強い絆などたくさんのものを手にしたと思います。
最後打ち上げの時に、講師の方々が参加者のみんなにメダルを首にかけてくれました。そこにはそれぞれに輝いていたところや頑張ったこと、感謝の気持ちがびっしり書いてありました。講師が決めた振りを習う、そんな時間ではなく、個性を見つめ、引き出しあった時間。そのことがこのメダルひとつ一つに詰まっています。今でも部屋に大事に飾ってるよ、と言ってくれた方がいました。きっと48人みなさんがそうだと思います。そのぐらい3か月という時間が尊く、それぞれの人生に意味のある時間になったと思っています。
公演が終わった今でもたまに集まって近況を報告したり、お互いの頑張っている姿を観に行ったり、アーラの他の事業に参加してくれたりと関係は続いています。これからもアーラがそんな皆さんの出会いの場であり、思い出が刻まれることを願っています。
公演アンケートより抜粋
・出演しているみなさんが、本当に生き生きと躍動されている姿に心動かされました。
音楽と踊りから想像力をかきたてられました。
・自由に表現する楽しさを、このステキな舞台で体験できたみなさんやご家族は、一生の思い出に残ることと思います。次回は、私も参加してみたい。
日程
稽古:12/2~3/1(計30回)
本番:3/2(土)・3/3(日)(計2回)
会 場
主劇場
実施回数
稽古30回、本番2回
参加者数
市民ダンサー48人
可児交響楽団66人、市民合唱隊5人
市民サポーター8人
集客:1022人
講師
振付・演出:康本雅子
指揮:古谷誠一
美術:大島広子
アシスタント:小山まさし、小倉笑
主催・共催
(公財)可児市文化芸術振興財団
協力
可児交響楽団
可児市民第九合唱団