Essay
エッセイ・連載
「笑顔の劇場」をさらに
2021- 館長 篭橋義朗
2025 年 04 月 01 日 (火)
可児市文化創造センターala 館長 篭橋義朗
春の陽光に誘われて近隣の保育園のちびっ子たちが水と緑の広場で歓声を上げ、走り回っています。イベントの有無にかかわらず訪れてくれる子ども連れのファミリーや、学校帰りに遊ぶ子どもたちの姿を見て元気をもらっています。子どもたちにとって、アーラが居心地の良い場所となっていることを感じています。
4月から来年3月までの主な催しをまとめた「アーラ・シーズンプログラム2025-2026」を発行しました。市民の皆様に劇場に訪れる機会を計画していただきたいと思います。もともとアーラの建設目的には「賑わいの創出」も掲げており、ご用のある方もない方も気軽に立ち寄れる場所としてご利用いただきたいと思っています。
23年前のアーラオープンの時の「運営管理計画」では「文化芸術の中核拠点」「人と情報の交流拠点」「文化を活かしたまちづくり」が基本方針となっております。今回のアーラタイムズでは年度初めということもあり、様々な事業で、参加者やサポーターの募集記事も掲載しており、鑑賞者だけではく、市民同士のつながりや居場所などをさらに拡げていきたいと思っています。可児市は生涯学習事業が活発なまちとして文化芸術やスポーツの分野で「市民参加」を合言葉にしてきました。その延長線上にアーラのオープンが位置付けられます。それまでの各地域の地区センターなどで活発に各種講座を開催したり、市民参加によるイベントが開催され、市民生活に心の豊かさが提供されてきましたが、その中で「全国レベルの本物の舞台芸術」を鑑賞したいとの市民要望が自然な形で生まれてきたのだと思います。この市民参加と舞台芸術鑑賞が両立していることが全国レベルで評価されているアーラの特徴だと思っています。各種講座や市民要望から発足した可児交響楽団や可児市民第九合唱団、劇場フロントスタッフなどの市民文化活動も大変活発に活動を続けられ、今では市内外や文化芸術の専門家などから大変高く評価されるまでになっています。可児市の文化芸術が多くの人たちによって担われ、自立して拡がりを見せていることに対して深く感謝申し上げます。アーラはこれからも市民の思いを受け取りながら「笑顔の劇場」に貢献していきたいと思います。