第36回 子どもたちの笑顔を奪う者、恥を知れ!

2008年12月4日

可児市文化創造センター館長兼劇場総監督 衛 紀生


今年もアーラ・イルミネーションが始まっています。『向日葵の柩』の出演者たちで11月28日の舞台初日の日に点灯されたイルミネーションは、市民たちや子どもたちによって毎日午後5時に点灯されています。これから1月18日の新日本フィルによるニューイヤー・コンサートの日まで、約二ヶ月間、市民の目を愉しませることになります。点灯者を公募したところ、約一時間ですべての点灯者が決まるほどの人気でした。

毎夜、子どもたちがイルミネーションの周りではしゃいでいます。沢山の影が走り回っています。家族連れの方々も多く訪れてくださっています。そのイルミネーションを盗もうとする者が出ました。ドライバーを持参していたようで、その手際はとうてい子供の仕業ではありません。いい大人のやることではありません。あの子どもたちのはしゃぐ声や笑顔を奪う大人は断じて許しません。恥を知るべきです。盗んだイルミネーションで我が家を飾ったところで、何が楽しいというのでしょうか。まさしく「虚飾」にほかなりません。貧しい心の持ち主のやる所業です。怒りがこみ上げてきます。本当に情けないです。

見ず知らずの人間に挨拶をしてくれるとても良い町、住みやすい町、人間的なふれあいのあるあたたかい町、と可児を信じて疑わなかった私にとって、心底から裏切られた思いです。とても不愉快で長々と書くつもりはありませんが、もう一度言います。

「子どもたちの笑顔を奪おうとする者、恥を知れ!」