ギャラリー展示 川上澄生の木版画展 2007年

2007年12月19日

12月19日より24日までギャラリーで「心にひびくものたち Ⅷ『版画家・詩人 川上澄生の世界』展」が開催されました。シリーズで開催しています、「心にひびくものたち」は毎回、貴重な作品が展示され、各方面から注目を集めています。ケーブルテレビ可児をはじめ各新聞社からも多数の取材を受けるようになったのもその現われでしょう。
川上澄生は1895年横浜に生まれ、青山学院高等科を卒業。カナダ、アメリカに留学後、1921年に栃木県立宇都宮中学校(現宇都宮高等学校)の英語教師となりました。一方で版画を続け、日本現代版画の代表的版画家となります。棟方志功が版画家になる決意をしたのも川上澄生の作品がきっかけでした。南蛮、文明開化の彼の言う一種チグハグな文化を愛し、温かく、じんわりと湧き上がるユーモアに満ちた版画は愛好者も多いです。今回はある優れた蒐集家より託された澄生の貴重な書籍を、栃木県鹿沼市にあります川上澄生美術館に寄贈する前にお目にかけることとしたものです。なかでも限定部数で作製した版画入りの本は、一般の人の眼に触れる機会も少なく、貴重な展示となりました。この機会を見逃すまいと983名の方が来館されました。特に後半の3日間は連休で、主催者による解説も行なわれたため、これまでに無いほどの賑わいをみせていました。
これからも、貴重な作品が展示されることを楽しみにしたいと思います