alaクルーズ 視察研修 東京視察 2018年

2018年12月15日


東京視察研修

12月15日、16日とアーラクルーズより3名東京視察研修に行かさせて頂きました。

墨田トリフォニーホールにて、フロントスタッフの視察。身だしなみ、立ち振る舞い、言葉使いなどとても参考になりました。トリフォニーホールの名に込められた意味は、「人」、「芸術」、「ホール」の三者が互いに育み、刺激しあいながら独自の芸術を創造していくという事だそうです。大ホールは最上の音を生み出すことを主目的に造られています。

新日本フィルのクリスマスコンサート「第九」特別演奏会を観賞しましたが、ホールの名の意味とホールの造りが納得でした。バックステージツアーでは、トリフォニーホールの中央にある大きなパイプオルガンを間近に見学。普段見られないステージや楽屋なども興味深く、特に下手ロビーにアーティストの実力をより一層熟成させる空間として横尾忠則の“赤い滝”の絵が印象的でした。

新国立劇場、小ホールにて演劇公演を観賞。その後施設見学。小ホールは演出プランに合わせて自由に劇空間を創造できるオープンスペース劇場で、この時は舞台の四方を客席が囲む「アリーナステージ」で、とても魅力的な空間でした。

オペラ劇場は、オペラ、バレエ専用劇場の為舞台は高めで、すぐ舞台下にはオーケストラピット。フル編成120人の演奏ができる広さがありました。歌手の肉声が理想的に響く設計で劇場そのものが楽器のような空間、客席の感動の拍手が劇場を包み込むような造りになっています。それは劇場の客席や天井などあらゆる所に工夫がされていました。舞台袖や裏では、狭い場所にそれは立派な舞台装置がありました。都会の中の劇場は場所が狭いのでどこも苦労されているようです。

サントリーホールバックステージ見学。改修工事をされたというという事で、バリヤフリーを中心に、あちらこちら色々と工夫がされていました。座席の布もきれいに張り替えられてあり、布の模様は葡萄という事でこだわりを感じさせます。

文学座アトリエに行きました。普段稽古場だという場所での公演、建物もどこか懐かしく、タイムスリップした様な雰囲気の中での公演。スタッフも親近感のある何ともほっこりとした印象でした。

 

 

東京視察研修に参加して

2018年12月15日(土)10:55の新幹線に財団2名、クルーズより3名が乗り込み一路東京へ向かいました。
最初の目的地はすみだトリフォニーホールでの第九特別演奏会、新日本フィルによる演奏会です。会場は大ホールで1800名収容とのこと。
演奏は第一楽章から始まり第二楽章、第三楽章と続き、そして第四楽章の歓喜の歌が合唱され凄い盛り上がりとなりました。
第九を聴かないと一年が終わらない、という人もいるくらい凄い人気のある第九ですが日本がいつ頃から演奏されたかと思い少し調べてみると、1918年(大正7年)6月1日徳島県の鳴門市(当時は板東町)にあったドイツ兵の捕虜収容所で楽器や編成などは不完全ながらも全曲が演奏されたようです。そして今年2018年はそれから100年目に当たる当たるそうです。
演奏会終了後はバックステージツアーとなり演奏の酔いが残る中案内して頂きました。
舞台正面のパイプオルガンの裏側を案内され、ふいごとか仕掛けとかを拝見しました。
パイプオルガンの中に入っている管は小指程度の物から最大7メートル程の物が何本も入っているとのことでした。

次に下手ロビーでは広さには驚き、さらに何か目に付く赤い色のポスターみたいな感じのパネルが上の壁に貼ってあり、数の多さに驚きました。これは画家であられる横尾忠則氏の作品で「滝」を描いたパネルが55枚と右側に15枚あり、55枚の方に赤色が使われているので凄く目に付きました。
館内にはまだまだ沢山のアート作品があるようでしたが時間の関係で全部拝見することはできませんでした。

すみだトリフォニーホールを後にしながら歩いていると何と、ビルとビルの間から東京スカイツリーが見えるではありませんか。記念に写真を撮り次へと向かいました。

次は新国立劇場です。その前に軽く腹ごしらえしてから出発です。
新国立劇場の小劇場での公演「スカイライト」出演:蒼井優 葉山奨之 浅野雅博の三人による舞台前後に客席を置いた「センターステージ」の舞台でした。
小劇場は、客席も含め劇場全体の床がすべて可動式になっており、演出プランに合わせて自由に劇空間を創造できるオープンスペースの劇場となっていて色んな舞台を楽しむことができるようです。
「スカイライト」を見た後はオペラ劇場のバックステージツアーです。今回の演目は「くるみ割り人形」でした。舞台上にはセットされたお城があり、上手や下手にもそれぞれのセットが並べられており、クリスマスツリーも小さな物と大きな物の二種類用意されていました。
ダンサーの衣装は通路の随所に所狭しという感じで並べられていたのが印象的でした。

二日目は日本橋を横目で見ながらいざサントリーホールへ出発です。
日本橋は1603年に完成し、五街道の起点となった橋であります。江戸時代は現三越や現東急百貨店が生まれ、一帯は日本の経済の中心地だったようです。

サントリーホールの前広場に大きなクリスマスツリーが飾られていて、どこかで結婚式を挙げていた新婚さんが記念撮影をしていました。勿論我々も写真撮影を行いました。
ホールの中を案内して頂き目に付いたのは女性用のトイレの数の多さでした。館内改修を行った時に増やしたそうです。
アーラに比べても比べようがない程の部屋の数でした。
そして床は絨毯が敷き詰められていて、公演が始まるまでに床を均して靴の跡を消しておく作業を行うそうです。その作業中に私たちは歩いていたので申し訳なく思いました。
大ホールは日本で初めてのヴィンヤード(ぶどう畑)形式となっており、座席は全2006席が段々畑状にステージを向いていてどこの席からもステージが正面に見ることができるようになっています。
背もたれの高さは丁度頭が隠れる位高いのでステージがスッキリと見渡せます。
またクロークは8列あって如何に早くお客様に対応していくかにかかっているとのことでした。これは何処の施設でも同じことを言われてました。
ステージツアーを終えて表玄関に出て見ると丁度正午だったのでパイプオルゴールの鐘が鳴り始めました。普段は壁の中に隠れているので存在すら判りませんが正午の他、開場時になると演奏されるそうです。
これを見れたということは大変ラッキーでした。

視察最後の鑑賞は、信濃町にある文学座アトリエ公演「ジョー・エッグ」の鑑賞です。
障がい児を持った家族の平凡な日常の背後に潜む苦痛と絶望を痛烈なユーモアを交えて鋭く描きそれぞれの葛藤を描いた内容で出演者は6名でした。休憩を挟んで2時間35分の公演でしたが少し窮屈な座席の並びで座り疲れしそうでした。
ここ文学座はアーラと地域拠点契約を結んでいて、学校等へ行ってアウトリーチ活動を行っています。終えて外に出ると薄暗くなっていて風が冷たかったです。

後はお土産を買って帰路につくだけですが今回の視察ではかなりの距離を歩いたようで一日目、二日目共に12000歩ほどでした。
東京駅構内をあちこち歩き回り皆それぞれに土産物を手に一路新幹線に乗り込み無事に帰ってきました。
この東京視察は結構ハードスケジュールなので老体に鞭打って何とか無事にこなしてきました。

  トリフォニーホール 遠くにスカイツリー  トリフォニーホール 入り口 トリフォニーホール パイプオルガン  サントリーホール 入り口   サントリーホール 主劇場  文学座 アトリエ