今回の展示は、あまり観る機会のない盾と扉ですが、美しいもの、素晴しいものは何にでも有るのです。表側も美しいですが、裏側もまた表に劣らず美しいものがあります。解説の時には裏側もお観せできると思いますので、その時間においで下さい。 扉も様々な想いをこめて作られます。例えば、インドネシアやアフリカのものには乳房がついています。豊かな稔りを願ったのです。そして、インドネシアの扉の四角い文様は一筆書きで、豊作がいつまでも続くことを願ったのです。
どのような物にでも、興味を持って観て下さい。
私達は、様々なものを観ることがどんなに楽しいことかを感じていただきたくて、この企画展シリーズを続け12回目となりました。今回は信仰版画、絵画、神像仏像などの彫刻に、少々外国のものを加えました。とにかく会場へおいで下さい。観れば何かを感じていただけると思います
会場では何回か、陳列したものがどんなものなのか、お話をしてみます。気軽に聞いてみて下さい。見て聞いてみなければわからないものもあるのです。 美しいもの楽しいものを素直に観ることが出来たなら、日常の暮らしに豊かなものを加えられると思います。お待ちしています。
主な陳列品
◎版画
・印佛・摺佛(仏像の胎内納入品) ・浄瑠璃寺阿弥陀如来像―室町時代
・蓮弁形薬師如来像―建仁二年 ・不動明王座像―室町時代
・地蔵菩薩印佛
◎軸装版画
・梵字不動明王立像―室町時代 ・不動明王立像(乱れ版)
・柴又題経寺帝釈天立像 ・愛染明王坐像
・涅槃図 ・塔の図 ・牛王法印 ・西国三十三観音
・福の神
◎染絵
・芹沢銈介―観音菩薩
◎拓本
・頭塔石仏 ・金屋石仏 ・今宮神社四面石
・泰山金剛経 ・鉄山刻経
◎絵画
・大津絵―青面金剛
・四社明神 ・天神像 ・日課写仏
・民画―天神像 大黒天 ・インド古画 など