芥川賞作家・柳美里の出世作――
17年前に初演された、まぼろしの舞台が今再び甦る!!
在日韓国人李家の物語。
母親は4年前に家出をしており、栄貴、その兄栄敏、それに父親の3人暮らしである。
栄貴の「オカエリナサイ」しか言わない九官鳥との出会い。
栄敏の、コーリャンバー「サラン」で知り合った朴永玉との恋。
そして3年待っても帰ってこない妻と離婚するべきか、それともこのまま待ち続けるべきか、迷っている父。
障子戸の向こうにある鉄屑置き場を主な舞台として、家族の闇を描き出す。